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「歴代平戸藩主の菩提寺」Family temple of successive Hirado feudal lord

平戸市 雄香寺
Hirado City, Yukoji(temple)

第5代藩主から最後の第12代藩主までが、ここに奉られている。
It is revered from the 5th generation feudal lord to the last 12th generation feudal lord here.

松浦 棟（まつら たかし）正保3年生まれ〜正徳3年（67歳）死す。第5代藩主。法号は雄香。
Takashi Matsura He is born 1646, dies on 1713 (67 years old).
The 5th generation of Hirado Clan feudal lord.

松浦 篤信（まつら あつのぶ）貞享元年生まれ〜宝暦6年（73歳）死す。第6代藩主。法号は松英。
Atsunobu Matsura He is born 1684, dies on 1757 (73 years old).
The 6th generation of Hirado Clan feudal lord.

松浦 有信（まつら ありのぶ）宝永7年生まれ〜享保13年（18歳）死す。第7代藩主。法号は天麟英心。
Arinobu Matsura He is born 1710, dies on 1728 (18 years old).
The 7th generation of Hirado Clan feudal lord.

松浦 誠信（まつら さねのぶ）正徳2年生まれ〜安永8年（67歳）死す。第8代藩主。
Sanenobu Matsura He is born 1712, dies on 1779 (67 years old).
The 8th generation of Hirado Clan feudal lord.

松浦 清（まつら きよし）宝暦10年生まれ〜天保12年（81歳）死す。第9代藩主。法号は静山。著書/随筆集『甲子夜話』剣術書『剣談』。
Kiyoshi Matsura He is born 1760, dies on 1841 (81 years old).
The 9th generation of Hirado Clan feudal lord. The law name is 'Seizan'. Book : collected essays ' Night tale's Kashi, fencing book 'Sword conversation'.

松浦静山公の墓は右端の「豊功院殿静山流水大居士」です。
個人の墓は、東京墨田区の天祥寺にあります。

松浦 熈（まつら ひろむ）寛政3年生まれ〜慶応3年（76歳）死す。第10代藩主。法号は観中。
Hiromu Matsura He is born 1791, dies on 1867 (76 years old).
The 10th generation of Hirado Clan feudal lord.

松浦 曜（まつら てらす）文化9年生まれ〜安政5年（46歳）死す。第11代藩主。
Terasu Matsura He is born 1812, dies on 1858 (46 years old).
The 11th generation of Hirado Clan feudal lord.

松浦 詮（まつら あきら）天保11年生まれ〜明治41年（68歳）死す。第12代（最後の）藩主。
Akira Matsura He is born 1840, dies on 1908 (68 years old).
The 12th(the last) generation of Hirado Clan feudal lord.


〈明治以降の松浦氏〉

松浦 厚（第38代当主）　

松浦 陞（第39代当主）　

松浦 素（第40代当主）　

松浦 章（第41代当主）

Music：Yamato - Aozora (Blue Sky) 2nd part




松浦静山「甲子夜話」より　11巻-25　魂火

　またこれも平戸のことなり。田村なにがしかが家の一下女、すこぶる容貌あり。田村心に愛すといえども、妻の妬みを恐れて通ずることはあたわず。その下女、年期（奉公の終了）によって里に帰る。里まで二里、田村時々潜りに往き暁に及んで帰る。ある日暮れにまた往く。時に小雨ふれり。道半ばにして村堤を行くに、前路十余間（30数m程）、地上を離れること五六尺（3m程）にして青光の小火あり。ほおずきの実の如し。田村怪しみ狐狸のせいとし、これを斬らんとす。しかれども火まだ遠し。ちなみてこれに近づかんとするに、火すなわち田村が前に行くこと初めのごとし。田村立ち止まれば火もまた止まる。田村いかんしかたなくして行くうちに、覚えず下女の家に至る。下女いつも窓の下に寝ている。したがって秘かに戸を開けて入る。今夜も常のごとく入らんとするに、火は田村に先だって窓の中に入る。田村いよいよ怪しみ、すぐに帰らんとなりしが、約束の信用を失うもごとしと、戸を開けて入るに、下女よく眠りて目覚めない。田村揺り起こせば、下女驚き目覚めて云う。あなたの来ること何ぞ遅き。待つこと久しゅうして遂に眠れり。しかるに夢の中にあなたを迎えんとて、出て村の堤のあたりに至るときあなたに逢う。ちなみて相伴いて家に入ると思えば、あなたが私を起こしたまえりと云う。田村聞きて下女の情け深きを喜ぶとそうらえども、しかしながら恐怖の心を生じ、これより往くことまれになりしとならん。これもまた魂火なるべし。